事業内容
当センターでは、各医療機関(病院・医院・診療所など)からの依頼による医療関連サービスとして病理学的検査を実施しています。
病理組織診
患者様の身体より採取された病変部の組織標本(プレパラート)を作製し、その標本を病理専門医が判定しています。
細胞診
患者様の病変部から剥離した細胞や、穿刺吸引して得られた細胞診標本(プレパラート)を作製し、細胞検査士がスクリーニングを行い、「悪性」あるいは「悪性の疑い」の場合には細胞診専門医または病理専門医が最終判定を行います。
免疫組織学的検査
抗原の存在および局在を顕微鏡下で確認できるよう、抗体の特異性(腫瘍マーカー、タンパク質など)を利用して組織を染め分ける手法で、病理判定の補助として極めて有用です。
分子病理学的検査
通常の病理学的検査に分子細胞学的・分子生物学的手法を融合した諸技術を用いて病理判定を行います。当センターでは、HER2蛋白を標的にした分子標的薬剤の適応の有無を調べるために、胃がん・乳がんのHER2遺伝子増幅検査(DISH:Dual color in situ Hybridization)を行っています。
体細胞遺伝子検査
癌細胞特有の遺伝子異常を検出し、治療薬の適応および効果判定を決める検査です。肺癌や大腸癌では、上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)に対する分子標的治療薬を用いる治療を行うことがありますが、遺伝子検査で治療効果が期待できるかどうかの予測を行います。
大腸癌の治療薬である抗EGFR抗体薬は、K-ras遺伝子変異陽性例においては効果が期待できないことが報告されています。現在K-ras遺伝子検査は、抗EGFR抗体薬の効果を予測するバイオマーカーとして認知され、同治療薬の適応を決める検査として広く実施されています。
2014年11月1日より当センターにてK-ras遺伝子変異解析を行っています。